新年のご挨拶

株式会社プレイヤーズ,荒川裕二郎

混迷のなか年が明けました。

2022年12月の時点で、新型コロナウイルスによる感染者は世界で6.6億人。

死者数は660万人を超えています。

実に世界人口のおよそ10人に1人が感染し、そのうちの100人に1人が亡くなっています。

 

そのコロナ終息さえ見えないなか、2022年の世界情勢を語るうえで避けて通れないのがロシアによるウクライナ侵攻です。

国連安全保障理事会の常任理事国であるロシアが、他の主権国家に戦争を仕掛けるという暴挙。

言うまでもなく、これはウクライナとロシアによる二国間の戦争というだけでなく、NATO加盟国を中心とした西側諸国陣営と、ロシア・中国を筆頭とした権威主義国家陣営における代理戦争という側面があります。

西側諸国を中心としたロシアへの経済制裁は、サプライチェーンの分断やエネルギー価格の高騰を招き、世界中でインフレを引き起こし世界同時不況の様相を呈しています。

長期のデフレ脱却にあえいでいた日本においては、急激な円安も追い討ちとなって私たちの生活を直撃しています。

 

戦争はどこか遠い国で起こっている話ではありません。

ロシアと日本は国境を接している隣国であり、領土問題まで抱えている当事者です。

 

そのロシアの後ろ盾となっている中国は、米中衝突の火種となる台湾併合の機会を虎視眈々と狙って軍拡を進めています。

米軍資料によれば、中国の海軍兵力やミサイル戦力はアメリカのインド太平洋軍の5倍以上に達しているそうです。

ウクライナの戦況次第では、今後数年以内に中国が台湾に武力行使しないと言い切れる状況にありません。

 

ちなみに、与那国島から台湾までは約100km。

東京から宇都宮くらいの距離です。

 
 

いま世界が置かれている現状は、第2次世界大戦前の1930年代の状況とよく似ていると言われています。

戦後から1991年まで続いた東西冷戦でも、その両陣営による全面戦争に至らなかったのはお互いの核兵器による抑止力だともされています。

ロシアが今以上の窮地に立たされたときに、その核のタブーを破る可能性も否定できません。

 

もともと戦火の絶えない欧州で戦争を防ぐための仕組みとして成立してきたEU(欧州連合)でも、ブレグジットに象徴される不協和音が見られます。

EU各国においても、自国第一主義を掲げる右派政党の台頭が目立ちはじめてきました。

 

近現代史において、80年もの長いあいだ大国間での戦争がなかったことはありません。

核戦争や第3次世界大戦の現実味は、かつてないほどに高まっています。

 
 
 

年始早々から思いっきり暗い話で、我ながらどうかとは思いますが、これは紛れもない現実です。

その厳しい現実から目を背けるのではなく、現実を直視し、主体的に行動すること。

なにも「戦争反対」とか声高に叫びたいわけじゃありません。

それで戦争が止まるならいくらでも叫びますが、残念ながら今の私にそんなパワーも影響力もありません。

 

ただ言いたいのは、これだけ混沌として先の見えない世の中だからこそ、夢や希望をもって力強く今を生きたい。

それだけです。

 
 

経営の世界で最近よく耳にする言葉に「VUCA(ヴーカ)」というのがあります。

これは「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧さ)」の頭文字を取ったキーワードです。

先の読めない展開に対して、いくら緻密な計画を立てたとしても、すぐに想定外の事態に陥り混沌とした状況を招くということを指しています。

これだけ不確実性が高まった世の中で、長期予測を立てることは困難です。

 

そこで必要なものは、本質を見極める力と、大胆な行動力、臨機応変さだと思います。

計画性のない自分を正当化したいわけではありませんが、出たとこ勝負でチャレンジするのは得意なほうです。

 

沈みゆく大きな船にしがみついて助けを待つよりは、小さなボートでも自分の手で漕ぎ出したほうが結果的にサバイバルできる気がします。

根拠はありませんが、起業して7年目を迎え、いま感じている率直な気持ちです。

変化のスピードが目まぐるしいこの時代にこそ「リスクを恐れず変化を受け入れる」

そうやって新しいことに挑戦していくためには、小回りのきく組織、もっといえば個人のほうが有利なこともきっと多いです。

 

お陰さまでプレイヤーズも社員が増え、創業のときに思い描いていたことをいよいよ実現していくフェーズになってきました。

これまでもずっと私の頭の中にありながらも、私の手だけではとても叶わなかったことに、なんとか手が届くところまできました。

経営者として、やっと本当のスタートラインに立った気分です。

過去のマネジメント経験からも断言できますが、組織はリーダーの器以上には大きくなりません。

会社を大きくすることが目標ではありませんが、より多くの人の役に立ち、世の中を少しでも明るい方向に変えていくためには、私自身がもっともっと成長しなければなりません。

 

頼もしい仲間たちとともに、2023年を飛躍の一年にしたいと思います。

 
 

みなさまにおかれましても、健やかで楽しい一年になりますことをお祈り申し上げます。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 

株式会社プレイヤーズ

https://players-inc.jp/

 


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