大学【東インカレ】大学対抗 日体大が男女アベック優勝!

東日本インカレソフトテニス.日体大

Photo by ぉまみ

東日本インカレソフトテニス.日体大

インカレの行方を占う前哨戦、東日本インカレが開幕。7月5日・6日は大学対抗団体戦のトーナメントが行われた。男女とも強豪校がひしめく関東の大学を中心に紙一重の接戦も多く見られたなか、層の厚さが際立った日本体育大学が見事男女アベック優勝を果たした。

東日本インカレの団体戦はインカレ同様にダブルス3ペアによる殲滅戦形式で行われる。3ペアすべてが敗れるまで対戦が続けられるため1ペアでも勝ち続ければ勝利の可能性があり大学ソフトテニスの醍醐味といえる。また1つの大学から複数チームのエントリーが可能で、今大会では男子125チーム、女子53チームがトーナメントの頂点を争った。

大会2日目、男子は8決めとなる4回戦からスタート。6月の大学王座準優勝の法政大学Aが決勝へ。その勝ち上がりは4回戦の東海大学A、準々決勝の明治大学A、準決勝の國學院大學Aとそれぞれ3次戦までもつれる苦しい展開だったが、大将ペアの橋場・菊山が2度の3本回しを決めるなど獅子奮迅の活躍で接戦をものにした。

もう一方の山では準決勝で日体大Aと日体大Bの同士討ちに。片岡・黒坂、竹田・安部、野口・津島のAチームが、岩田・屋比久、川﨑・森、根岸・斎藤のBチームを③-0で抑えて決勝進出を決めた。

決勝では1次戦で法政の橋場・菊山ペアと日体大の片岡・黒坂ペアによるナショナルチーム対決が実現。ここまですでに8試合を戦っている橋場・菊山ペアにはさすがに疲労が見え、G④-1で片岡・黒坂ペアの勝利。大将対決を制した日体大に勝負は大きく傾いたかと思われたが、2次戦で法政の田中・初鹿ペアが奮起して野口・津島ペアを破り3次戦へ。

日没により室内コートに移して行われた最終戦は、片岡・黒坂ペアが田中・初鹿ペアにG④-0で完勝。日体大は15年ぶり17回目の優勝を果たした。

■男子決勝 対戦結果

法政大学A 2-③ 日本体育大学A

◎1次戦
田中・初鹿 ④-1 竹田・安部
森川・野本 0-④ 野口・津島
橋場・菊山 1-④ 片岡・黒坂
◎2次戦
田中・初鹿 ④-2 野口・津島
◎3次戦
田中・初鹿 0-④ 片岡・黒坂

▼津島青空選手のコメント

「東インカレは毎年負けていたので、しっかりみんな心を入れて向かっていく気持ちでやった成果が得られて嬉しいです。リーグ戦、大学王座と勝ってきて「今年の日体大は強い」と言われていましたが、僕たちは殲滅戦で勝てていないという意識だったので、受け身にならず向かっていく気持ちでやれたのが勝てた要因だと思います」

▼浅川陽介コーチのコメント

「片岡・黒坂の存在感が大きかった。決勝に関しては橋場・菊山も連戦でタイトなスケジュールだったし、田中・初鹿も2次戦が終わってすぐドームへ移動しての戦いということでなかなか厳しかったと思う。そういった面で準決勝までを早く終えていたことで体力の温存につながったのが大きかった。インカレに向けてどの大学も力をつけてきているのでそれを弾き飛ばすためにしっかりと準備をしていきたいと思います」

女子決勝に駒を進めたのは、9月に韓国で行われるアジア選手権日本代表にも選出されている前田・中谷ペア擁する明治大学。

準々決勝では日体大Cとの3次戦に勝利。つづく準決勝では日体大Aと対戦。大橋・青松ペアが2次戦で日体大の大将ペア天間・左近をG④-2で抑えて決勝へ。

決勝では日体大Bとの対戦となり明治は日体大を相手に3連戦。決勝は全5対戦中の4対戦がファイナルとなる大熱戦に。日没を挟んで3次戦はドームで行われ、トータル4時間を超える戦いは五十嵐・樫尾ペアが3本回しで明治の3ペアを抑え込み日体大が制した。

日体大は一昨年もBチームが優勝を果たしており、層の厚さを見せつける結果となった。

■女子決勝 対戦結果

日本体育大学B ③-2 明治大学

◎1次戦
内田・岩田  1-④ 前田・中谷
五十嵐・樫尾 ④-3 西山・北川
吉木・生井沢 3-④ 大橋・青松
◎2次戦
五十嵐・樫尾 ④-3 前田・中谷
◎3次戦
五十嵐・樫尾 ④-3 大橋・青松

▼五十嵐美結選手のコメント

「Bチームなので向かっていける立場だったので試合を有利に運ぶことができた。応援の人たちの顔を見たら緊張も吹っ飛んでやれるという自信がでてきました。準決勝では自分が負けてしまってチームに迷惑をかけてしまったので決勝はみんなが負けても私がやるぞという準備はできていた。インカレでは個人戦ダブルス、シングルス、団体戦すべて優勝するために誰がコートに立っても大丈夫な状態になるよう準備をしていきます」

▼篠原秀典監督のコメント

「最後は3本回しということで苦しい場面も多かったが、悪い流れのときは我慢強く自分たちの流れに引き戻すようなプレーを入れて、良い流れのときには一気に攻めていくようなプレーもできていた。あとは体力勝負になっていたのでファイナル3試合を最後まで戦い抜いたというのは日頃のトレーニングの成果が表れたのかと思う。今回はAチームが負けてしまいBチームが優勝ということで層の厚さは示せたが、ここからまたお互い切磋琢磨して高めあい、さらに仕上がったチームでインカレに臨みたいと思います」

▼尾上胡桃コーチのコメント

「今回Bチームのベンチに入ったが、選手たちは朝から目の色が違っていてチームとしてのまとまりを強く感じた。命の危険を感じるほどの蒸し暑さのなか、決勝で3本回しをしてくれた五十嵐・樫尾は、試合を重ねるごとに動きがどんどん良くなっていった。『無限の体力』は、インカレに向けて欠かせない要素だと改めて痛感しました。今年の日体大はインカレ三冠を目指してさらにパワーアップしていきます。日体大の歴史が今年また新たに塗り替えられることを期待しています」

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