Photo by:ぉまみ / SOFT TENNIS Navi

韓国・ムンギョンで開催された第9回アジアソフトテニス選手権。大会の最後を飾ったのは男子日本チーム。国別対抗決勝で韓国を破っての優勝、大会3連覇を達成した。
コロナの影響による延期、中止を挟み、前回2016年千葉大会から実に9年ぶりの開催となった今大会。今回の男子日本代表のうち、内本隆文選手、丸山海斗選手、上松俊貴選手は2大会連続の代表入り。3人とも前回大会では国別対抗への出場はなかったものの、個人戦では上松がダブルス優勝(船水颯人/)、内本/丸山はダブルス準優勝、また内本はシングルスでも優勝するなど、当時から現在に至るまで日本ソフトテニス界のトップを走り続けている。
中華台北と対戦した準決勝は、内本隆文/広岡宙、上松俊貴、上岡俊介/丸山海斗のオーダー。ハイライトは第1対戦のダブルス。昨年の世界選手権ダブルスチャンピオンであるユー・カイウェン/クォ・チェンチュンを1番に置いた中華台北は、日本を相手になんとしても先手を取りたいところ。対する日本は内本・広岡というこれまでにみないペアリングで臨んだ。ダブルフォワードのカイウェン・チェンチュンに対して、内本が粘り強いストロークで攻め、広岡が前でネットプレーでポイントする姿が新鮮だった。広岡は個人戦シングルスの2回戦でチェン・ポイ選手(中華台北)に敗退した雪辱を果たし、決勝進出に向けた貴重な1勝をあげた。




つづく第2対戦ではシングルスチャンピオンの上松がチャン・ヨソン選手をG④-0と寄せつけず、決勝進出を決めた。
▼男子国別対抗 準決勝
日本 ② – 0 中華台北
内本隆文/広岡宙 ⑤-0 ユー・カイウェン/クォ・チェンチュン
上松俊貴 ④-2 チャン・ヨソン
上岡俊介/丸山海斗 - オー・ズホン/チェン・ポイ



決勝は韓国との対戦。日本は内本・上松、広岡、上岡・丸山の並び。上松をダブルスで1番に先発させ、広岡が2番シングルスに登場。
代表キャプテンである内本は、準決勝につづき1番を務め、気迫のこもったプレーで流れを引き寄せた。イ・ヒョングォン/パク・ジェギュのダブルフォワードに対して内本がコーナーとショートを打ち分け陣形を崩し、上松が得点力あるネットプレーを重ねた。相手に挽回の隙を与えずG⑤-1で勝利。







第2対戦、広岡とファン・ボウン選手のシングルス対戦では、バックを中心に長いラリーが展開された。韓国はショートボールで相手のリズムを崩す場面もあったが、広岡は長いラリーによる心理戦を耐え抜く集中力を見せた。個人戦では悔しい結果に終わった広岡だったが、その負けをコーチ・スタッフのチーム全体でリカバリーして臨んだ国別対抗において、見事その起用に応える活躍を見せた。
▼男子国別対抗 決勝
日本 ② – 0 韓国
内本隆文/上松俊貴 ⑤-1 イ・ヒョングォン/パク・ジェギュ
広岡宙 ④-1 ファン・ボウン
上岡俊介/丸山海斗 - ソ・グォン/キム・ヒョンジュン







▼男子日本代表:篠原秀典監督インタビュー
「日本代表チームは全種目で高いパフォーマンスを発揮し、見事に優勝を飾りました。今大会の目標は全種目での金メダル獲得でしたが、その実現にあと一歩届かない部分はあったものの、合宿や準備期間中に積み重ねてきた努力が結果となって表れたことに大きな満足感を持っています。選手たちが難しい場面でも冷静に対応し、自分の可能性を最大限に引き出している姿には非常に感動しています。
次の目標は、来年のアジア競技大会での全種目制覇です。韓国と台湾も実力を伸ばしており、日本代表としても今後競技レベルをさらに向上させていく必要性を強く認識しています。そのためには現在の取り組みを検証し、新たな戦略やスキルの向上に努めていきます。
選手、スタッフ、関係者の努力とチームワークに感謝し、今後も皆さんの期待に応えられるよう全力で取り組み続けます。難しい大会や大舞台でも、チーム全員で楽しみながら成長と成果を積み重ねていく、最高のチームであり続けたいと強く感じています」



日本は今大会を通じて、男女合わせて6冠という強さを示した。来年、名古屋で行われるアジア競技大会に向けて更なる強化を目指す日本代表は、自国開催の舞台で全冠達成という偉業を果たすべく、その視線はすでに次の戦いに向かっている。

■大会結果
男子国別対抗
優勝 日本
準優勝 韓国
3位 中華台北 インド
男子ダブルス
優勝 内本隆文/上松俊貴 (日本)
準優勝 上岡俊介/丸山海斗 (日本)
3位 イ・ヒョングォン/パク・ジュギュ (韓国) ソン・グォン/キム・ヒョンジュン (韓国)
ミックスダブルス
優勝 ユー・カイウェン/ファン・シュエン (中華台北)
準優勝 天間麗奈/丸山海斗 (日本)
3位 前田梨緒/上松俊貴 (日本) メイナ・ジェイ/ティワリ・アダヤ (インド)
男子シングルス
優勝 上松俊貴 (日本)
準優勝 チェン・ポイ (中華台北)
3位 キム・ウシク (韓国) / メイナ・ジェイ (インド)

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