国際【アジア選手権】若き日本代表がライバル韓国を下し女子国別対抗で金メダル!前回大会、昨年の世界選手権の雪辱V

Photo by:ぉまみ / SOFT TENNIS Navi

第9回アジア選手権で最後の種目である国別対抗を制したのは日本。日本代表は前回2016年の千葉大会では決勝で韓国に敗れ準優勝。また昨年行われた世界選手権でも韓国に優勝を阻まれていたが、今回見事にその雪辱を果たした。

今回の女子日本代表は、天間麗奈選手と前川愛生選手が高校3年生、前田梨緒選手と中谷さくら選手が大学2年生。宮前希帆選手は実業団所属だが前田・中谷と同い年にあたる。チーム最年長の岩倉彩佳選手も23歳と、まさにヤングジャパンというフレッシュな布陣で臨んだ大会だった。この若き日本代表たちが、国際大会における長年のライバル国、韓国を破って新たな歴史を刻んだ。

大会最終日にあたる9月21日は、国別対抗の準決勝からスタート。

日本の準決勝の相手は、個人戦ミックスダブルスで金のファン・シュエン選手を擁する中華台北。そのミックスダブルス決勝で惜しくも敗れて銀メダルに終わった天間がリベンジを果たして相手に1ゲームも与えない完勝でチームに勢いをもたらすと、岩倉がシングルスを締めて決勝進出を決めた。

▼女子国別対抗 準決勝
日本 ② – 0 中華台北
天間麗奈/宮前希帆  ⑤-0 ファン・シュエン/シュ・チャウイン
岩倉彩佳       ④-2 ジャン・ミンユ
前田梨緒/中谷さくら  -  チョウ・イェンジェン/カオ・シティン

アジアNo.1を決める決勝は、日本と韓国の対戦。

トップに出た前田・中谷ペアは、韓国のキム・ヨンファ/キム・ユジンに対して常に先攻する形で試合が展開。中谷がコートを駆け回り相手にプレッシャーをかける。前田・中谷は表情に余裕を見せつつG⑤-1と快勝。

波に乗る日本は、個人戦シングルスで金メダルを獲得した天間が2番に出場。対する韓国は個人戦のリベンジに燃えるエース、イ・ミンソン。個人戦決勝の再戦となった注目の一戦は、天間がG3-0とリード。ミンソンは引き下がらず自国の大声援も受けながら2ゲームを取り返す。韓国に流れが傾きつつあるようにみえたが、天間は冷静に試合を展開しミンソンの攻撃を食い止め、最後はG④-2で勝利し日本の金メダルを決めた。

▼国別対抗 女子決勝
前田梨緒/中谷さくら ⑤-1 キム・ヨンファ/キム・ユジン
天間麗奈       ④-2 イ・ミンソン
前川愛生/宮前希帆    -  ジ・ダヨン/イム・ジナ

決勝で見事な勝利をあげた前田は、初代表だった昨年の世界選手権国別対抗決勝では自身がイ・ミンソンに敗れて優勝を逃すという悔しい経験をした。ペアの中谷は昨年は代表入りが叶わず今回が初代表として大舞台で個人ダブルス、団体の2冠という最高の結果をあげた。

韓国戦に最後で勝負を決めた天間も、個人シングルスとの2冠を達成。

名実ともにアジアの頂点に立ったこの3人の選手たちだが、驚くことに全員がまだ10代という若さだ。この3人を筆頭に、現在国内でも大学、高校、中学カテゴリーまで、女子選手のとくに若年世代での競技レベルの向上は目覚ましい。

▼女子日本代表:佐藤英宣監督のコメント
「合宿でやってきたことをきっちりとこの場でパフォーマンスを出したというのが一番かなと思います。前回のアジア選手権からはすごく久しぶりの大会になりますが、韓国にリベンジを果たしたという形です。準決勝、決勝では自分たちで勢いをつくって流れを完全にものにした。メンタルもそうだし、磨きあげた技をしっかりと自信を持って出し切ってくれました。
今回の代表メンバーは若い年代が軸となっているので、今後は日本の大黒柱になる選手たちというのは間違いない。彼女たちをまた他の人たちが目指してくれると思います。日本のみんなと切磋琢磨して、さらに強い日本代表を作っていきたいと思います」

今大会を通じて、女子日本代表は天間がシングルス金メダル、前田・中谷がダブルス金メダル。ミックスダブルこそ惜しくも優勝を逃したものの、国別対抗で金メダルを獲得し、その強さを誇示する結果となった。

来年は日本が開催国として、名古屋で行われるアジア競技大会が控える。長年ソフトテニスの国際大会においてその覇権を争ってきた韓国、中華台北も日本の独走を許さないため、ここから巻き返しを図ってくるだろう。

■大会結果
女子国別対抗
優勝  日本
準優勝 韓国
3位  中華台北 中国

女子ダブルス
優勝  前田梨緒/中谷さくら (日本)
準優勝 ファン・ジョンミ/イム・ジナ (韓国)
3位  前川愛生/宮前希帆 (日本) ファン・シュエン/ シュ・チャウイン(中華台北) 

ミックスダブルス
優勝  ユー・カイウェン/ファン・シュエン (中華台北)
準優勝 天間麗奈/丸山海斗 (日本)
3位  前田梨緒/上松俊貴 (日本) メイナ・ジェイ/ティワリ・アダヤ (インド)

女子シングルス
優勝  天間麗奈 (日本)
準優勝 イ・ミンソン (韓国)
3位  岩倉彩佳 (日本) FU XIAOCHEN (中国)

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