国際【アジア選手権】上松俊貴が主要国際大会のシングルスタイトルを総なめ

Photo by:ぉまみ / SOFT TENNIS Navi

現在、ソフトテニスにおける主要国際大会は、アジア競技大会、世界選手権、アジア選手権の3大会。日本代表の上松俊貴選手がそのすべてでシングルスの個人タイトルを獲得するという偉業を成し遂げた。まさにグランドスラムと言える前人未到の快挙だ。

今回のアジア選手権男子シングルスでは、初日の2回戦、3回戦をともにストレートで勝ち上がり、準々決勝のオ・スンヨン選手、準決勝のキム・ウシク選手と、それぞれ開催国である韓国代表の選手を相手にいずれもG④-0で勝利。ここまで失ゲーム0という圧倒的な勝ち上がりだった。

上松俊貴 (日本代表)
キム・ウシク (韓国代表)

もう一方の準決勝は、チェン・ポイ選手(中華台北)とメイナ・ジェイ選手(インド)の対戦。チェン・ポイは前日の2回戦で日本の広岡宙選手を破っての勝ち上がり。インド代表のメイナ・ジェイは、長い手足を活かしたコートカバーリングが光ったが、最後は落ち着いた試合運びを見せたチェン・ポイ選手が勝利を収めた。

インド選手が勝ち上がった山は、いわゆる「思いやりドロー」といわれる強豪国の選手が不在のゾーンではあるが、ジェイ選手も然り、日韓台の3強を追うその他のソフトテニス新興国も年々着実に実力を伸ばし、国際大会においてその存在感を増している。

チェン・ポイ (中華台北代表)
メイナ・ジェイ(インド)

国際大会にふさわしい豪華な演出が施されたメインコートで行われた決勝は、上松選手とポイ選手との対戦に。1ゲーム目のデュースを上松が先取したあと、ポイが2ゲーム目をデュースで奪い返す。一進一退の攻防がつづくかと思われたがここから上松がギアをあげ、持ち前の正確なショットで相手を切り崩していき最後はG④-1で勝利。強豪ひしめく国際大会においても他を寄せ付けない圧倒的な実力と安定感は、まさにアジア王者にふさわしい風格漂う勝利だった。

▼上松俊貴選手のコメント
「アジア競技大会や世界選手権で優勝していて、残るシングルスのタイトルがこの大会でした。自分の記録への挑戦と、今の実力がどれくらい通用するのかを確かめるためにコンディションを整えてきたので、その結果が表れたことにとても嬉しく思います。
4種目に出場しているので、体力の消耗を抑えることを意識していて、そのおかげで失ゲームをほぼゼロに抑えることができました。決勝戦は少ししんどかったですが、省エネしてパフォーマンスを最大限出せたのが良かったと思います。
韓国や中華台北も最初の種目で金メダルを取って勢いに乗りたいと感じていたはずです。僕が優勝することで日本代表全体が勢いに乗れると確信していて、必ず金メダルを獲るつもりで挑みました。」

幸先の良い優勝を契機に日本チーム全体が勢いに乗ることはもちろん、上松選手個人のメダル量産にも期待が膨らむ。2023年アジア競技大会でも上松はシングルス、ミックスダブルス、団体と3冠を達成している。同大会は男子ダブルス種目は実施されていないので全冠にあたる。今回のアジア選手権ではこのあとミックスダブルス、男子ダブルス、国別対抗と出場するため4冠も視野に入る。今大会でも上松旋風を巻き起こしてくれるはずだ。

■大会結果
優勝  上松俊貴 (日本)
準優勝 チェン・ポイ (中華台北)
3位  キム・ウシク (韓国) / メイナ・ジェイ (インド)

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