国際【アジア選手権】上松「新しい何かをまた掴めるんじゃないか」 内本「今までやってきたことは間違いじゃない」

Photo by:ぉまみ / SOFT TENNIS Navi

第9回アジア選手権大会の個人戦ダブルスを制したのは日本の内本隆文/上松俊貴ペア。上松は2016年に行われた前回千葉大会でも当時高校生という若さで優勝しておりダブルス2連覇となる。今大会においてもシングルスに続く2つ目の金メダル獲得。

内本は前回大会ダブルス決勝で船水・上松に敗れ惜しくも銀だったが(/丸山)、今回その上松と組んで9年越しでアジアダブルス王者に上り詰めた。

内本・上松の準々決勝は、昨年の世界選手権ダブルス優勝ペアで、今大会でも優勝候補の実力ペア、ユー・カイウェン/クォ・チェンチュン(中華台北)。この大一番に日本代表の2人は気迫の溢れるプレーを連発。内本が威力のあるストロークで押し込み、相手にダブルフォワードをさせず。上松の前後左右に打ち分けるテクニックも光り、世界チャンピオンの相手を翻弄する見事なコンビプレーでG⑤-0と快勝。

ユー・カイウェン/クォ・チェンチュン(中華台北)
内本隆文/上松俊貴(日本代表)

つづく準決勝の相手はイ・ヒョングォン/パク・ジェギュ(韓国)のダブルフォワード。韓国ペアの刺すようなネットプレーに陣形を崩される場面もみられたが、ロブやコーナーにうまく打ち分け相手のミスを誘った。G2-2まではシーソーゲームとなったが、内本が持ち前の粘り強いラリーでつなぎ、上松の果敢なネットプレーでポイントを取る形でG⑤-2で勝利して決勝戦へと駒を進めた。

イ・ヒョングォン/パク・ジェギュ(韓国)

もう一方の準決勝、上岡俊介/丸山海斗(日本)とソ・グォン/キム・ヒョンジュン(韓国)の対戦は、グォンの深く角度のある配球にヒョンジュンがついていく形で最初の2ゲームを韓国ペアが先行。上岡とグォンの激しいラリーから、さらにグォンが前にも詰めてポイントする場面も目立った。だが丸山もストロークで相手を追い詰めG4-2と挽回。

上岡・丸山両者の得点力が光るも、韓国チームキャプテンで最年長37歳のグォンは諦めない姿を見せ喰らいつく。グォンは長くラリーし粘るが前衛のヒョンジュンが脚の痙攣により2度タイムを消化。その後は機動力が下がり燃え尽きた。韓国ペアの2人は準々決勝でチェン・ユシュン/チェン・ポイ(中華台北)とファイナルゲームの激闘を制しての勝ち上がりだったが、準決勝で無念の敗退となった。

上岡俊介/丸山海斗(日本)
ソ・グォン(韓国)
キム・ヒョンジュン(韓国)

今大会ここまで個人戦での金メダルがなかった韓国だが、グォンとヒョンジュンは金メダル獲得の期待を背に、多くの応援団から温かい声援を受けながら戦った。プレーする2人の表情からもその人柄の良さやチームメイトから慕われている様子が伝わり、その魅力は見ている者に感動を与えた。

日本人同士の対戦となった決勝は、アジア選手権代表予選会を1位で通過している上岡・丸山ペアと、前回優勝、準優勝ペアの内本・上松ペア。実力拮抗の両ペアによる対決は接戦が予想されたが、内本・上松の気迫が上回り終わってみればG⑤-0とストレートで決着。内本と上岡の激しいラリー戦に上松がうまく絡みネットプレーで硬く得点を重ねた。

▼上松俊貴選手のコメント
「9年ぶりのアジア選手権ダブルスで、前回大会は内本さんと僕は決勝で戦うライバルだったが、今回はペアという形で優勝することができて非常に嬉しく思います。決勝では上岡・丸山とやることができて、日本チームとしてもすごく充実した2日目になったと思います。
国際大会でダブルスが行われるのは世界選手権とこのアジア選手権だけなので、僕らにとってもすごく重要な位置付け。自分たちが世界を相手にダブルスをやれる機会はなかなかないので、そういう貴重な大会で優勝できて嬉しいです。これからより自信もついて、新しい何かをまた掴めるんじゃないかなと思っています。
内本さんが後ろで一生懸命走ってくれて厳しいボールも拾ってくれたり、たくさん相手後衛とラリーしてくれるなかで、僕の良さを引き出してくれた。内本さんの持ち味で厳しいコースを打ち分けてくれたので、前に立っててすごく動きやすく自信を持ってプレーすることができました」

▼内本隆文選手のコメント
「日本代表が決まってからダブルス種目で優勝することを目標に取り組んできたので、優勝できただけでもすごく嬉しいです。緊張もしましたけど、今までやってきたことは間違じゃないと思っていたので、最後は自信を持ってプレーするよう心がけてやりました。上松は経験値が違うし、試合中の観察力が優れている。相手がどういうところを嫌がっているかというのを的確にアドバイスしてくれるので、それを試合で体現できれば優勝できるなと思っていた。俊貴のおかげです。最大の目標は国別対抗での優勝なので、チーム一丸となって必ず金メダルを獲って日本に帰りたいと思います」

大会結果
優勝  内本隆文/上松俊貴 (日本)
準優勝 上岡俊介/丸山海斗 (日本)
3位  イ・ヒョングォン/パク・ジュギュ (韓国) ソン・グォン/キム・ヒョンジュン (韓国)

優勝 内本隆文/上松俊貴(日本)
準優勝 上岡俊介/丸山海斗(日本)
3位 ソン・グォン/キム・ヒョンジュン (韓国) イ・ヒョングォン/パク・ジュギュ (韓国) 

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