Photo by:ぉまみ / SOFT TENNIS Navi

アジア選手権代表予選1位通過の前田梨緒/中谷さくらペアは、ペアとして初めて臨んだアジア選手権でアジアNo.1まで一気に駆け上がった。前田は昨年の世界選手権につづく2度目の代表、中谷は初の代表入りで見事国際大会タイトルを手にした。
前田・中谷は準々決勝で韓国のジ・ダヨン/ノ・ウンジにG⑤-0と快勝。つづく準決勝のファン・シュエン/シュ・チャウイン(中華台北)との一戦では、シュエンの持ち味である際どいコースへの配球に前田は差し込まれるものの中谷が前でカバー。試合展開は前田・中谷がリードしては追いつかれるシーソーゲームでファイナルへ突入。最後は前田が思い切ったプレーでポイントを連取し中華台北を突き放してF7-5で勝利。前田は前日のミックスダブルスでシュエンに敗れたリベンジを果たした。





もう一方の準決勝、前川愛生/宮前希帆ペアとファン・ジョンミ/イム・ジナ(韓国)の対戦では、イム・ジナが序盤からアグレッシブに動き得点力のあるネットプレーを見せ前川を翻弄。途中ジョンミのネットミスが目立ち隙を見せるも、ジナが立て直し流れを維持してG4-1までリード。つづく6ゲーム目の長いデュースでは前川・宮前が幾度のマッチをしのいで10-8でもぎ取る。そこから宮前のネットプレーで流れをかえながら徐々に勢いに乗った日本ペアはファイナルゲームに追いつくも、代表経験豊富なジナがネットについて冷静にゲームを支配し、最後はF7-3で韓国ペアが勝利。





決勝戦は前田・中谷とファン・ジョンミ/イム・ジナ (韓国)の対戦に。韓国は今大会第1号金メダルを獲ろうと選手、チームメイト、観客の大応援で一丸となって日本を迎え撃つ。準々決勝、準決勝と徐々に調子を上げるジョンミがサウスポーを活かした切れ味鋭いストロークで攻め、ジナが叩く。G1-3とリードを許した日本ペアだが、中谷の思い切りの良いストロークとコート全体をカバーする気迫あるプレー、前田は足を止めないジナをうまく交わしてポイントを奪う。流れを掴んだ前田・中谷が最後はG⑤-3で勝利を手にした。
▼前田梨緒選手のコメント
「マッチポイントを獲った瞬間は本当に嬉しくて勝手に涙がこみ上げてきたんです。ここまでプレッシャーがかかる部分が多かったので余計に嬉しかったです。前川・宮前が準決勝で負けて『これは優勝するしかない』と思い、決勝戦に向けて気持ちが入りました。
中谷とは普段から組んでいるということもありすごい安心感があります。2人の形はコートに入ったら自然にできますし、ペアリングに関しては不安要素は無かったです。いつも通り自分たちのプレーができました。私のボールが短くなったときに中谷にアタックがきてもボレーで止めてくれたことがすごい大きかったのと、前でたくさん動いてくれたのが自分としてもラケットを振り切れた要因になりました」
▼中谷さくら選手のコメント
「簡単に優勝できるとは思っていなかったし、簡単に優勝したわけではなかった。でも自分たちのペースで自分たちのプレーができてとても楽しかったし、なんか一生の思い出になる試合ができたなって思います。
勝ちたいけど勝つことがメインじゃなくて、その場を楽しみ、試合を楽しんでやりきるっていう気持ちで、どちらかというといつも通りの自分で大会に臨めました。
前田とはいつもペアを組んでいるからぬるくなりがちだけど、直近のインカレとこの国際大会という主要大会ではしっかりお互いの気持ちを高め合えました。優勝できたのが前田とで良かったです。まだ国別対抗が残ってるので、もうダブルスのことは忘れて1からまた金メダルを獲れるように頑張るので応援よろしくお願いします」






アジア選手権も残る種別は男女の国別対抗のみとなり、いよいよ大会もクライマックスを迎える。
各国がその威信をかけて争う団体戦は20日にベスト4までを選出、勝ち残った4強による準決勝、決勝は大会最終日となる21日に行われる。日本チームも選手団、応援団、全員が一丸となって最後の金メダルを目指す。
■大会結果
優勝 前田梨緒/中谷さくら(日本)
準優勝 ファン・ジョンミ/イム・ジナ(韓国)
3位 前川愛生/宮前希帆(日本) ファン・シュエン/シュ・チャウイン(中華台北)







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