真夏の酷い暑さが懐かしく思えるほど、朝晩はだいぶ過ごしやすくなってきました。
今年はシルバーウィークとまではいかないまでも、2週連続の3連休で行楽に出掛ける方も多かったのではないでしょうか。
すでにこのソフメシブログでもお伝えしたとおり、今年は山形で開催された全日本社会人選手権に行ってきました。
2年ぶりに選手としての参加となったため、金曜夜の最終つばさで現地入り。
東京から3時間弱で目的地の天童駅へ到着。
将棋の駒の生産量日本一を誇る天童市。
その天童の将棋駒産業の起こりは、江戸時代に旧天童藩士が内職として始めたことに由来するそうです。
毎年桜の季節には、天童駅からもほど近い舞鶴山を舞台に「人間将棋」が催され、多くの観光客でにぎわいます。
この日は翌日の試合に備え、早めに就寝。
最近は子供たちを寝かし付けるのと一緒に自分も早く寝てしまうことも多いので、早寝早起きがすっかり習慣化されています。
朝焼けに包まれる天童市街の景色を眺めながら、気持ちよく1日がスタート。
今回は選手とプレスの二足のわらじ。
日頃お世話になっているソフトテニス・オンラインの取材レポーターとして来ている関係もあり、取材のほうでも気は抜けません。
自分の試合に気持ちを集中させつつ、試合の合間や試合後にはしっかり大会を取材できるよう入念に撮影機材や段取りのチェック。
そそくさとホテルで朝食を済ませて、同じクラブのメンバーたちとタクシーで会場へ移動。
まずは自分の試合が終わるまでは選手のほうに専念。
かろうじて初戦を勝ち上がるも、つづく2回戦では力及ばず。
全国の壁はやはり厚かった!!
過去記事:令和元年度 全日本社会人ソフトテニス選手権大会(選手編)
個人的な目標は初戦突破だったので、目標達成とはいえ自分の不甲斐ないプレーには不完全燃焼。
この悔しさは、来年の県予選にぶつけます!
今回の全日本社会人では、素敵な出会いがありました。
開催地の山形に住む、大学クラブのOBで4期の芳賀さん。
私が28期だったので大先輩です。
在学当時はさして接点があったというわけでもないのに、後輩たちが山形まで試合に来るという話を聞いて、わざわざ会場まで応援に駆けつけてくださいました!
日大のシンボルさくら色の鉢巻きまで用意してきてくれて感激です。
その先輩の前で無様な結果は見せられまいと奮闘したのも、1回戦を突破できた大きな要因かも知れません。
私のプレー自体はお粗末さまでしたが、そこは結果オーライということで(笑)
応援ありがとうございました!!
お昼過ぎには自分たちの試合も終了し、その芳賀さんの案内で観光へ。
と、その前にブースを覗いてお買い物。
欲しくなるとキリがないので、普段は買い控えている大会記念Tシャツ。
数少ない自分が出場した全国大会だけは、記念に買っておこうと決めています。
今回は県予選で負けたこともあって購入を見送ろうかとも悩んでいましたが、無事に本大会で1勝をあげたので、胸を張ってこのTシャツを着たいと思います!
無事にTシャツもゲットし、用意していただいた車で会場をあとにします。
松尾芭蕉の歌にも有名な最上川。
富士川、球磨川と並んで、日本三大急流の一つに数えられます。
全長229kmに及ぶ最上川は、一つの都府県のみを流域とする河川としては国内最長です。
景色を楽しみながらの川下りも人気で、これからの紅葉の時期はとくに最高でしょう。
天童市に隣接する、芳賀さんの住む東根市を通り過ぎてさらに進み、目的地である河北町へ。
全国のご当地グルメで競われるB-1グランプリでも過去に入賞し、全国的にも有名になった「冷たい肉そば」は、この山形県河北町が発祥だそうです。
「一寸亭」と書いて「ちょっとてい」と読む、名前からしておしゃれな人気店。
すでにお昼どきを過ぎて14時半を回っていたにも関わらず、駐車場には車がズラリ。
どーん!!
河北町の中心地である谷地の名物、カレー風味の「カツ丼」とセットでいただきます!
麺は太めでコシがあります。
お店によっては、小指くらいの極太のそばを出すところもあるそうです。
透き通ったあっさりスープに、麺がしっかりからまり食べ応えがあって美味しい!
冷たい肉そばと並んでこの近辺では、和風ダシのスープに中華麺をあわせた「鳥中華」も名物。
聞くところによれば、飲み屋もそう多くない土地柄、蕎麦屋で一杯やってシメにラーメン風のそばを食べるという文化が根付いたそうです。
今回は機を逃しましたが、次回はぜひ鳥中華にもトライしたいと思います。
山形県といえば、言わずと知れたさくらんぼの一大生産地。
全国の生産量の実に7割以上を占めるさくらんぼ王国で、佐藤錦や紅秀峰といった高級品種でも有名です。
その山形県内でも東根市、天童市、寒河江市がその生産の大半を担っています。
このあたりは水はけが良く水田には向かない土地が多いそうで、移動中の車窓にはさくらんぼ畑が延々と流れていきます。
この地域でのさくらんぼ狩りの旬な時期というのは6月のわずか2週間程だそうで、その時期を狙うには新幹線やホテルも春先から押さえておかなければ間に合わないそうです。
そういわれると、なんとか一度は家族を連れて来てみたいと思えてきます。
ちなみに生産量1位は東根市ですが、お隣の寒河江市も「さくらんぼ日本一の里」として全国的に大々的にピーアールしていて、お互いがライバル意識むき出しでしのぎを削っています。
寒河江市の道の駅。
その名もズバリ、「チェリーランド」!!
山形の名産品、銘菓、地酒から民芸品・工芸品まで多数の土産品を取り揃えていて、団体観光客の休憩所としても利用されています。
ここでは農協が運営する手作りアイスがおすすめとのこと。
確かに行列をなしています。
見るとメニューも豊富で目移りしてしまいます。
芳賀さん曰く「おすすめは秘伝」。
・・・秘伝!?
山形の枝豆といえば、庄内地域特産の「だだちゃ豆」が全国的に有名ですが、東根市で栽培される「秘伝豆」という品種も非常に人気があるそうです。
こういうとき、地元の人のおすすめを無視して自分の好みを優先するのはご法度というもの。
枝豆のアイスってどんな味がするんだろう・・・
味の想像がつきませんが、物は試しと「秘伝」と「さくらんぼ」の2色で攻めます。
ん!!
うまい!!
美味しいアイスを頬張りながら、施設内をウロウロ。
寒河江市道の駅 さがえチェリーランド
http://www.michinoeki-sagae.com/
どうやらちょうど「寒河江まつり」の開催日らしく。
鎌倉武士の伝統を今に受け継ぐ神事である「寒河江八幡宮の流鏑馬」や、約4,000人もの担ぎ手が威勢良く神輿を担ぐ「神輿の祭典」など、東北地方でも屈指の規模の祭事だそうです。
これは生で見たい!
そう思いながらも、旅のスケジュールを考えればさすがにそこまで欲張るわけにはいきません。
後ろ髪を引かれつつも、これはまたの機会に・・・。
すっかりお腹を満たしたら、試合の疲れを癒しに露天風呂へ。
その前に、天童へ戻る道すがらにあるお寺に立ち寄ります。
この本山慈恩寺は、伝承では神亀元年(724年)に聖武天皇の勅命により建立されたのが起源とされていますが、最近の調査によればその歴史は平安時代初期以降という説が有力だそうです。
藤原氏、大江氏、最上氏と、その時々の権力者たちの庇護を受け、江戸時代には3ヵ院48坊からなる一山寺院を形成した東北有数の名刹です。
慶長13年(1608年)に山形城主であった出羽守最上義光公が建立したという三重塔は、その約200年後に一度は焼失したものの、1830年に再建されて現在に至るそうです。
そこからまた、およそ200年。
悠久の時の流れに思いを馳せます。
慈恩寺の本堂は国の重要文化財にも指定されています。
よく見ると建物の屋根が垂直方向に切り立っているのは、豪雪地帯の雪対策だそうです。
なるほど。
建築にはその土地ごとの気候や風土が色濃く現れるものなのですね。
本山慈恩寺
さくらんぼ畑が目立った寒河江市、東根市から天童市に戻ってくる途中、一面に見事な田園風景が。
風の谷のナウシカを彷彿とさせます。
山のふもとまで足をのばすと、あちこちに棚田も点在しているそうで日本の原風景を味わうことができます。
都会育ちの私からしたら、なんと羨ましい。
ほどなくして県内最大級の露天風呂を備えるという日帰り温泉施設へ。
入浴料300円は首都圏と比べたら破格すぎます。
観光客もいるようですが、印象としては地元の方々の憩いの場のよう。
施設内には直売所もあって、農家で収穫した新鮮な野菜や果物が販売されています。
ぺちょら漬け??
「ぺそら漬け」とも言うらしいですが、お酒のつまみにも大変合うそうです。
名前は生まれて初めて聞きましたが、ぷりぷり県にでも出てきそうなネーミングです(分かる人だけ分かってください)。
温泉に浸かって昼間の試合の疲れを癒したら、風呂上がりは「さくらんぼサイダー」。
見た目どおり、安定の美味しさ。
極楽、極楽。
天童最上川温泉 ゆぴあ
ホテルに戻り荷物を置いたら、そのまま宿の近くの居酒屋へ。
カンパーイ!!
試合を振り返りながら、あーだこーだと反省会。
普段は「人の話を聞かない」と評判の私も、敗戦が響いたのか、先輩からのアドバイスに真剣に耳を傾けます。
「前衛はコート内で常に『三角の動き』をしなきゃいけない」
ふむふむ。
確かに、言われてみると今日はそれがまったく出来ていなかった気が・・・。
1試合におけるボレーをチップした数の大会記録を更新したであろうこの日の私は、このアドバイスがすごく腑に落ちて、すーっと頭に入ってきます。
しかと心に留めておきます。
結局1日ツアーガイドとしてお世話になりっぱなしだった大先輩の芳賀さん。
貴重な在学当時のクラブ名簿を見せていただきました。
私がこれまで目にしていたOB名簿よりも、はるかに多い数の部員の名前がズラリと並んでいて驚きました。
考えてみれば、クラブには卒業まで在籍した部員ばかりでなくさまざまな事情で途中で辞めてしまった人もいます。
実際にOB名簿に名前が残る人たちの、その何倍もの人がたとえ一時期にせよ同じクラブに籍を置いていたと考えると感慨深いものがあります。
「袖振り合うも多生の縁」
これは私が昔から好きな言葉です。
もし、偶然このブログを見たという日法関係者の方は、最近オープンしたOB・OGコミュニティサイト「さくら通信」からぜひともご連絡ください。
さくら通信|日本大学法学部ソフトテニスクラブ OB・OGコミュニティ
https://nichihou.sakura.ne.jp/
驚いたことに、昼間の試合会場でご挨拶させていただいたKEIスポーツの石森社長からお誘いの電話をいただき、すぐ近くだったので1次会がお開きになったあとでお邪魔させていただきました。
KEIスポーツファミリー勢揃いの飲み会に同席させていただき恐縮しつつも、いつもYouTubeで拝見している面子がズラリ目の前に居並ぶ光景が不思議な感じでしたが、みなさんといろいろお話もできて楽しかったです!
写真撮ってもらうの忘れてた(ガーン)!!
せっかくのご縁なので、また機会を作って石巻のお店にもお邪魔したいと思います。
翌日は大会2日目。
宿泊先の天童市から移動し、山形市総合スポーツセンターへ。
大会終了後には周辺観光に回れるように、レンタカーもバッチリ手配。
一般男女、35男子の初日を勝ち残ったペアが集まるだけあって、会場のボルテージも一段と高まっているのを肌で感じます。
この日は取材メインで動いていたため、一眼レフカメラとビデオカメラを手に広い会場内を行ったり来たり。
見逃せない試合が目白押しで、こういうときはホントとても体が一つでは足りないと感じます。
ブースに出店していた美味しそうな「いも煮」と「玉こんにゃく」も、あとで落ち着いたら食べようと考えていたら結局タイミングを逃して売り切れ(泣)
後悔先に立たず。。
例年は一般男子もベスト32勝ち残りだったので、昼過ぎには決勝戦まで終了すると踏んでいました。
しかし今回はベスト64勝ち残りだったため、予想以上の長丁場に。
せっかくなので試合後はあれこれ観光してから帰ろうと思い、帰りの新幹線は20時台の最終を取っています。
なかでもどうしても行ってみたかったのが、山形県内随一の観光スポットである山寺(宝珠山 立石寺)。
『閑さや岩にしみ入る蝉の声』
かの有名な松尾芭蕉の句は、おくのほそ道で山寺を訪れた際に詠んだものとされ、門人たちがたてた句碑も残されています。
山門から、山頂にある奥の院までは1000段以上の石段があり、芳賀さん情報によれば「上まで登って降りてくるなら3時間は見ておいたほうがいい」との話でした。
拝観は夕方までなので、「これは階段往復ダッシュだな」と覚悟していましたが、最終的には時間が間に合わず断念。
また次回のお楽しみということに。
山寺観光協会 公式ホームページ
https://www.yamaderakankou.com/
お目当の山寺は諦めたものの、この日の取材の成果はバッチリ。
ソフオン企画の優勝者インタビューとして、一般男子優勝の船水颯人・中本圭哉ペア(ヨネックス/福井県庁)、そして一般女子優勝の横山温香・大槻麗ペア(東海市連盟/ダンロップ)にしっかりお話伺ってきました!
令和元年度(2019) 全日本社会人ソフトテニス選手権 注目動画
<大注目ペア>船水(颯)/中本 インタビュー!【2019全日本社会人優勝】
急造ペアで全日本制覇!横山・大槻ペアのほんわか(!?)インタビュー!
ソフトテニス・オンライン YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCtlw0seiTgUUIQl_8bLgGkw
ご協力いただいた選手のみなさん、快く取材に応じてくださりありがとうございました!
トップ選手たちの話を直に聞ける、それも試合直後に内容を振り返りながらという機会は貴重なので、このソフオン優勝者インタビューは、ぜひ定番企画として育っていってほしいと思います。
結局すべての取材を終えた頃にはすっかり夕方になっていましたが、迫力満点の試合も見られたうえ無事にインタビューもできたので、なんともいえない充実感。
帰りはソフオン編集長の「ふくじーにょ」ことフクちゃんを山形駅まで送った際、不意打ちでインタビュー(?)を受けるという予想外の展開!?
ソフメシ×ソフオン2019全シャカ・裏トーク!
なにはともあれ、無事に楽しく大会終了(笑)
せっかくだから少し打ち合わせでもしていこうかと、おじさん2人でミスドでお茶しつつ。
ソフオンの今後の展開云々のつもりが、気づけばほとんど家事・育児の悩みを共有するパパトークに。
フクちゃんと別れたあと、せっかくだから蔵王温泉に浸かって帰ろうかと思ったら、営業終了時間が思いのほか早く断念。
ここでも計画性のなさを露呈します。
参考までに、スキー場や樹氷で有名な蔵王温泉は遠い山奥のイメージがありますが、山形駅から車で30分ほどで行けちゃいます。
蔵王温泉大露天風呂
http://www.jupeer-zao.com/roten/
代わりに近場の温泉施設を探して、ひとっ風呂浴びて帰ることに。
こじんまりした銭湯のようなお風呂でしたが、上等、上等。
山形駅前に戻りレンタカーを返却して、新幹線の時間までお土産を物色。
試合会場でありつけなかったご馳走は、テイクアウトで家族と楽しむことに。
今回は大会観戦と取材に加えて自分の試合まで。
いくら欲張りな私でもさすがに欲張りすぎたため、観光まではコンプリートできませんでしたが、密度の濃い充実の旅でした!
四季折々の自然を楽しめる観光スポット、美味しい食べもの。
さらに行ってみたかった文化遺産や博物館なども含めたら、とても一度や二度では味わい尽くせない魅力いっぱいの山形。
今回は訪れていないエリアも含めたら、まだまだ楽しいスポットが山ほどありそうです。
今度はゆっくり、家族を連れてまた来ます!
過去記事:令和元年度 全日本社会人ソフトテニス選手権大会(観戦編)
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