アジア選手権の会場で知り合ったHanaさんから教えていただいた「全日本学生選抜インドア選手権」の会場である小田原アリーナまで行ってきました。
いまソフトテニスに飢えている私は、関東近郊でソフトテニスの大会があれば、どんなカテゴリーの大会であろうと「とりあえず見に行ってみよう!」とフットワーク軽く遠征に出向きます。
過去記事:平成28年度 横浜ソフトテニスインドア大会&横浜ジュニアソフトテニスインドア大会
同じ神奈川県内とはいえ、自宅の川崎から小田原まではだいぶ距離があるため、家族を連れて「ドライブがてら」という口実です。
「いや、ちょっと会場に立ち寄るくらいでいいのよ。ブログのネタ程度に写真だけチャチャっと撮ってさ。どんな雰囲気かがわかれば全然OK」
「それが終わったら小田原城に散歩に行ってもいいし。ちょっと足を伸ばせば箱根や熱海も近いし。今ならダンボール一杯のおいしいみかんが売っている季節かなぁ・・」
そんな調子で、何かと理由を作っては、家族でGO!
これが荒川流のソフトテニスにまったく興味のない家族巻き込み術です。
ソフトテニス好き同士のカップルでもなければ、ソフトテニスと家庭の両立に苦戦して、なかなか土日に気軽に試合や練習に行けない社会人プレイヤーも多いはずです。
両立のために、何も犠牲にする必要はありません。
要は工夫です。
私でよければ、いろいろアドバイスしますよ。
(^_^)
今回は、はじめから割り切って試合を見ることは諦め、小田原アリーナってどんなところだろう?全日本学生選抜インドアってどんな大会なんだろう?という部分に焦点を絞っていたため、サクサクっと観戦です。
噂に違わぬ立派な体育館です。
やはり、会場に着くと自然とテンションが上がります。
先週の横浜インドアも然りですが、初めて行くインドア会場に入っていくときのあの高揚感が快感になりつつあります。
みなさんも、ご一緒に想像してみてください。
はい、まず会場到着、ドーン!
中に入っていくと響いてくるあの気持ちの良い音。
「ポーン」、「ポーン」、「はーい」、「ヨッシャー!!」
そして、目の前にひらける壮観なインドアテニスコート。
これだけで、ゾクゾク、ウルウルきちゃう私は、もう涙腺ゆるみっぱなしです。
きっと大きすぎたブランクと、歳のせいでしょう。
睡眠不足の私に代わり、ほぼドライバー役として付き合ってもらっている妻を車で休ませ、子連れで会場入りした私。
インドアなら観客席でゆっくり見られるかと思いきや、いたずら盛りの息子はその甘い考えを見事に打ち砕きます。
会場内を元気よく走り回る我が子の姿に、微笑ましい気持ちと、若干の苛立ちが交錯します。
仕方がないので、ゆっくり観戦はあきらめて、会場内にいる顔見知りの方々へのご挨拶回りや、会場施設の見学でうろうろ。
しまいには、近くの土手で探検ごっこ。
もはや、何をしに来たのかわからなくなっていますが、これはこれで楽しい休日です。
こうやって子供を連れ回して、テニスの練習や試合に顔を出し続けているうちに、いつのまにかにソフトテニスに興味を持ってもらい、将来一緒にテニスができるくらいに成長してもらえたら・・。
気づいたら、そんな、親バカ丸出しのコラムになってしまいました(照)。
閑話休題。
会場内をウロウロ歩き回っていると、定期的に出場選手のサイン会が行なわれていることに気がつきました。
この全日本学生選抜インドアは、インカレをはじめとしたその年の主要な大会で上位の成績を収めた、学連(*)所属のトップ選手たちが出場しています。
(*学連=日本学生ソフトテニス連盟。大学生プレイヤーは主に体育会(学連)とサークル(同好会)に所属が分かれる)
日本学生ソフトテニス連盟
http://www.jssta.jp/
私は、プロ野球選手やJリーガーのサインすらまったく興味がないくらい、もともと有名人への興味が薄いのですが、考えてみると確かに地元の中高生にとってみれば、憧れのトップ選手たちのサインは記念にもなりますし、友達にも自慢できます。
ソフトテニス選手、しかも大学生のプレイヤーのサインを求めて、これだけ人が並ぶんだな、ふーん。
そう思ってサイン会の様子を眺めていると、なんだか「自分ももらっておこうかな・・。せっかくだし」という気持ちが湧いてきます。
そういえば、先日私を感動の渦に巻き込んだ、アジア選手権にも大学生で日本代表に選ばれていた人たちが結構います。
よくよく考えると、船水選手のサインなんかもらったら、確かに部屋に飾りたいな。
あ、だんだん欲しくなってきた。
並ぼうかな。
そうやってモジモジ考えていると、あることに気がつきます。
そもそも、何にサインしてもらうんだ?
サイン会に来ている観客は、自分のTシャツやキャップ、タオルなど、サインを書いて欲しいグッズをおのおの持参しています。
一方の私は、今日は子連れでチラッと覗きにきただけ。むしろメインは小田原城散策。
そう考えていたため、よりによってシャレオツなトレンチコートにジーパンという、ガチの私服で来てしまっています。
最近、撮影や取材として大会を見に行くときは、常にジャージ姿だったのに。。。
ま、仕方ない。
諦めるか、
そう思った矢先、私の目に飛び込んできたのが。
なんと!
そう。
あの現役大学生で日本代表入りし、アジア選手権でも団体決勝のシングルスに出場した、日本が誇る人気ナンバーワンシングラー、早稲田大学の平久保安純選手です!
どうも一箇所だけやけに人が密集しているエリアがあると思ったら、その先にいらっしゃったのは、あの平久保選手でした。
・・・。
うーん。。。
やっぱり、欲しい。。
サインには興味はないと言って一度は諦めた私が、今度はなんとかして平久保選手のサインをゲットしようと思い、焦り出します。
でも、一体何に書いてもらうか?
手か?
いやいや、こんなテニス関係者かどうかも分からない普通の格好したアラフォーおじさんが「手に書いてください!」は、まずいだろう。
なんかないのか?
紙もらえるのかな?
でも、「サインください」、「いや、何も持ってないんで、紙とかありますか?」
これも、もはやファンなのかなんなのか分からないし、平久保選手に失礼ではないか・・・?
あれこれ考える私の脳裏にふとよぎったのは・・・
「はっ! あった!!」
なんともマジックで書きやすそうな上着を着ている我が子を発見!
「これならいける!」
いや待て。
これ、いつもよくしていただいている親戚の叔母に買ってもらって間もない上着だぞ。
でも、平久保選手のサインだぞ?
この子が将来ソフトテニスをやってくれたら、それこそきっとすごい記念になるのでは。。
いや、もし勢いでここに書いてもらったら、ソフトテニスにまったく興味のない妻を、一体どうやって説き伏せる?
・・・。
「平久保選手は、現役大学生の日本代表で、テニスの実力はもちろんのこと、そのルックスもあいまってメチャクチャ人気のある選手で・・・。」
いや、この説明はマズイ。
また違う誤解を招いて、喧嘩の火種になることは明らか・・。
そんな葛藤を経て、結局は「俺もソフトテニス関係で頑張っていれば、サインをもらうチャンスくらいきっとまだあるはずだ。何も焦って今日もらう必要はない」
そういう結論に至り、やや後ろ髪を引かれる思いで、会場をあとにしました。
もちろん、そんな葛藤があったとは露知らずの妻には、いちいち「ねぇ、聞いてよ。超ウケるんだけどさぁ、さっきこんなことがあってさ!」などと、余計なことは一切言いません。
ただ、クタクタの私に代わって、帰りの渋滞を運転してくれる優しい妻へ感謝だけを伝えて、爆睡で家まで帰りました。
楽しい、ソフトテニスな週末でした。